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2014/02/02

Man on Wire 〜至上最も美しい犯罪〜


今まで観た数々のドキュメンタリー映画の中でも、際立って心に残り続けている作品。



ドキュメンタリー映画「 Man on Wire 」
2008年 イギリス製作



あらすじ
1974年に、今はなきニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワーで
綱渡りした伝説の大道芸人、フィリップ・プティの半生を追ったドキュメンタリー。
人々を驚きと喜びで沸かせた前代未聞の挑戦を、当時の映像に関係者や彼自身の証言を
交えて描く。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


子供の頃、どんな小さなことにも全力投球だった覚えがある。


コケまくりながらひたすら一輪車に乗る。
初めていく場所を冒険さながらさまよい歩く。
好きな子を待ち伏せして、チョコレートを渡す、、、

学生時代には、スポーツや学校行事など、パワーを発散したければ発散できる場と機会
自然と設けられていた。逆に、それに反発するパワーでもそれはそれでいい。

私の中学時代は、バスケに明け暮れていた。
過呼吸になるまで走って、筋トレしてムキムキになって、友達と泣いたり笑ったり。

あの頃の何かに最大限に打ち込むエネルギーは、今の自分の一部になっている。



大人になると、そうゆう経験や機会は、自分でとことん追い求めないとなかなかできない。
子供の頃のような無垢なフィルターを通して、まっすぐに世界を見る事も難しくなってくる。


だけど、大人になったからこそできる、究極の感動や達成感は確かにある、と感じさせてくれたこの作品


フランス人のフィリップとその仲間が情熱を注ぐのは、‘綱渡り’。
パリのノートルダム寺院、シドニーのハーバーブリッジのてっぺんにワイヤーをかけて、
命綱なしの命がけで、ただ、渡る。仕事のためでもお金のためでも、何のためでもない。


そして、NYに世界一の高さを誇るワールドトレードセンターの建設が進んでいることを
雑誌で彼は知り、ワールドトレードセンターツインタワーでの綱渡り計画を始める。。

世界一高いビル、しかもツインタワー。
これや!やるしかない!!と、フィリップがその時ものすごく興奮したのは言うまでもない。


この無謀な計画を遂行していくフィリップと仲間の心情や想いが、
インタビューとその時の映像からはっきりと伝わり、観ている間ドキドキが止まらなかった。
この映画が製作されたのは、この計画が決行された30年以上もあと。
それでも、おじさんとおばさんになった計画に関わった人たちは、皆少年少女のように目を
キラキラさせて話していた。彼らは一生ものの余韻を得たのかもしれない。


興味深いのが、その計画後のフィリップと仲間たちの関係性。
何かを成し遂げることは、ものすごく大切で勇気をくれるけど、
もっと重要なのは、成し遂げたあとに更なる変化を続けられるか、なのかもしれない。


つらつらとここまで書かせてもらいましたが、
なんといっても、ツインタワーで綱渡りをするフィリップとその情景が最高にうつくしい!!
上空400mに浮かぶ彼のシルエットを、ぜひ観てほしいです。
言葉で言い表せない美しさに、魂を揺さぶられました。






























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