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2014/02/02

北インドの車窓から


デリーからダージリンやシッキム州方面へ向かうには、
まずNJP (ニュージャルパイグリ)という駅まで、片道24時間の寝台列車に乗る。

私にとって、初めての長距離寝台列車体験。

セカンドクラスのスリーパータイプにしたため、一人ぴったり横になれるスペースがあり、
朝昼晩ほぼ内容は同じだが、ご飯もしっかりサービスされる。

乗務員がシーツを畳もうと、ぱんっとシーツをひるがえしたとき、
エリオットの膝の上にネズミの糞が舞い降りて来るというミラクルが起こったりしたけど、
車両内の家族や青年とも仲良くなり、終始和やかなムード。


EMERGENCY WINDOW (緊急窓)  シンプルです





















自由に裸足で車内を歩き回る少女


















長い車内での時間のほとんどを、音楽を聴きながら外を眺めて過ごした。
数十キロ間隔で情景が次々と移り変わり、目が離せなくなる。


話は変わるが、インドのゴミ処理問題は、とても深刻だ。
思わず目を背けたくなるほど、人のいる所はゴミで溢れかえっている。


Old Delhi























だけど、車窓から村から村をすごいスピードで眺めていて、あることに気付いた。

作物を育てて自給自足をしているような村には、ゴミが落ちていない!
そして、捨てられているゴミのほとんどがスナック菓子などのパッケージやペットボトルだ。

ということは、パッケージ製品を売っているようなお店がない村には、
当たり前だけどゴミが溜まらないのだ。


車窓から その1

車窓から その2































後で聞いた話によると、インドの田舎にペットボトルなどのプラスチック製品が入ってきたのはここ最近で、彼らはバナナの皮を野外へ捨てるのと同じ感覚で、プラスチックを何処にでも捨てるのだという。
それだけが理由ではないにしろ、なるほどと思った。

余談ですが、プラスチックが自然分解するのにかかる時間は、1000年といわれています。
そして、インドで捨てられているパッケージ製品のほとんどは、
残念ながらインド外の先進国から輸入されています。

私が訪れたある村では、ビン入りコカコーラを売るお店と、ペットボトルの
コカコーラを売るお店の二種類があって、ちょうどビンからペットボトルの使用へ
移行しているところだった。
ビンは繰り返し使われるが、ペットボトルのゴミは透明な水の川の脇へ捨てられていた。

とても分かりやすい形で、使い捨て消費社会の影を感じた。


車窓から その3


















日本では、道端でゴミが目に付くことはとても少なく、ゴミ回収処理システムも
リサイクル技術も発展してるけど、ゴミがゴミ箱へ入ってからの行く先は私たちの目に見えていない。
インドでは、それがはっきりと見えている。見て見ぬフリはできない。
ただそれだけの違いで、あとは同じなんじゃないかと思わずにいられなかった。

この時から、ペットボトル飲料を買って、飲み終わったら捨てる、
という今まで当たり前だった行為に、違和感を覚えるようになった。


日本の街に暮らしていて、ものを消費せずに生きることはできないけど、
ちょっと意識してみるだけで、よりみんなが気持ちよく過ごせると信じています。
持続可能な社会へ近づくために!

今度は、車窓から見た小さな村で途中下車したいと思うのでした。














Some of photos from Jeremy





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